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2010年(原題:TE 2010 YEAR WE MAKE CONTACT)
   監 督 :ピーター・ハイアムズ
   出 演 :ロイ・シャイダー、ジョン・リスゴー、ヘレン・ミレン、
   ジャンル:SF
   1984年  アメリカ


 
注)以下、ネタバレだらけです!

【あらすじ】 
 あの「2001年宇宙の旅」の続編です。

 前の計画の失敗の責任をとってハワイ大学にいたフロイド博士(ロイ・シャイダー)にソ連(当時はソビエト連邦だった)が接触します。
 アメリカは前計画失敗の原因の調査のために宇宙船を打ち上げる予定ですがそれより1年も早くソ連のレオーノフ号が木星に到達するのです。
 しかし、レオーノフ号が前のチャレンジャー号と同じ失敗をしないよう、チャレンジャー号を復活させて原因を調査したいのですが、それにはアメリカ人の技術が必要でした。
 お互いの国の技術者が政府を説得し、レオーノフ号にフロイド博士、チャレンジャー号の設計者・カーナウ博士(ジョン・リスゴー)、HAL9000の設計者・チャンドラー博士が同乗するのです。

 木製の軌道上の無傷のチャレンジャー号にカーナウ博士とチャンドラー博士が乗り移り、チャンドラー号とHAL9000を復活させますが、前回のHALの故障はモノリスにまつわる矛盾した指令に基づくことが分かります。
 その頃地球上ではアメリカとソ連がついに戦争状態になり、レオーノフ号からアメリカ人の退去命令が出るのです。
 復活したチャレンジャー号の操縦席にいたフロイトのもとに前の計画の船長だったボーマン(もしくはボーマンの形をしたもの)が現れ、「二日以内にここを立ち去れ」と伝え疑問を表したフロイトにただ「素晴らしい事が起こる!」とだけ言って去ります。
 レオーノフ号に戻ったフロイトは船長のターニャ(ヘレン・ミレン)を説得し、チャレンジャー号で加速したレオーノフ号を地球にむけます。
 レオーノフ号が発進した直後、新たな二個目の太陽となった木星から、誰もいないはずのチャレンジャー号最後の通信が届きました



無傷のまま軌道上にいたチャレンジャー号!


【感想】
 まず最初に、恐れることなく傑作の声が高い「2001年宇宙の旅」の続編を作ったスタッフに拍手を送ります。
 チャレンジャー号の図面や模型は破棄されていたので、2001年の画面を見て作り直したそうです。
 これ単品を見たら結構いけてると思うんですが、なんせ前が斬新過ぎたかも。
 「2001年」と比べないでというのは無理でしょうね!
 スタッフもそんなことは百も承知だったでしょうけど。

 ロシア語なまりの英語というのを、意識して聞いた最初の映画でしょうか。
 英語圏の役者さん達のロシア語なまりの英語が面白いです。

 SF映画の宿命でしょうか、私は気になりませんが現実との乖離が出来ています。
 大きなものではソビエト連邦の崩壊でしょう。
 また、映画より現実の方が遅れてますけど、いつか追いついてくれるのかな~。


  関連作品:メンフィス・ベル  … ジョン・リスゴー 出演
       レッド       … ヘレン・ミレン 出演
       風とライオン    … キャンディス・バーゲン 出演(こちらのどこに出てるか分かるかな?)



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